ミーティングφ(..)メモメモ

12/19  17:00 追記

これをたまたま見つけて読んでいた。

この記事中で、

日銀が、設備投資や人材投資に取り組んでいる企業の株を買うと言っているのだ。設備投資や賃上げにカネを使えと言っているに等しい。正気の沙汰とは思えない。完全に常軌を逸している。これはもはや金融政策の域を逸脱している。・・・

最大の問題点は、「設備投資や賃上げにカネを使う」というのは、株主の立場と利益相反にあるからだ。設備投資や賃上げにカネを使えば、短期的にはコスト増になり、利益が圧縮される。すなわち、株主価値を減価させる。但し、その投資が将来の成長に結びつくなら、必ずしも株主価値にとってネガティブな話ではない。つまりは有効なおカネの使い方ができるのかどうかである。そしてそれを決めるのは第一義に株主から経営を任されている経営者の判断である。そして、成長投資にカネを使うのをよしとするか、有効な使い道がないなら株主に還元せよというか、いずれにせよ、経営者のカネの使い方に注文をつけられるのは株主だけだ。株主と企業の対話を促進する仕組みがスチュワードシップ・コードであり・・

 

ここで、ハッと思いました。

IPOのGUMIとかに限らず、株主価値を毀損したり軽視したりすると、まぁ金融クラスタやそこらへんからここぞとばかりに罵声が飛んできて、私自身も罵声を飛ばす側でもあったわけですが、徐々に言いすぎじゃないの?と思ったりすることも増えてきて。終いには、おまえら(名前もしらない投資家たち)どんだけえらいだよ、チャレンジして世の中を創っていこうとしてる人間の失敗に対して、おまえらはとやかくいう権利はないんだよと、よくわからない感情も持ち始めることがありました。

 

「近代資本主義」という枠組み・前提のもとでは許される行為なのかもしれないです。でも、圧倒的多数の人が疑問や不信に思い思ってると思います。株主や資産家、投資家はそれほどまでに権利を有するのかと。投資家や金融関係者の中でももやもや感を抱き続けながら、疑問に思っているそういった風潮に無理やり合わせて続けている人もおおいのではないだろうか。株主はそれほどまでにえらいのか。

 

説明不足であるとか、ややこしい発表だとか、愚策だとか。今回の日銀発表について。いいますけど。これもミーティングで話したわけですけど、黒田さんはそこまで馬鹿じゃない。というか圧倒的に賢い、すごく優秀なアナリストや有能なトレーダーよりはるかに、次元が違うくらいに。有能な官僚というのは異次元なほどキレる人が多いと思ってますので。対話の中で市場が受け取った内容があるとすれば、それはミスではなくたぶん意図して出したメッセージと読み取るほうが正しいと思います。資本主義とまでは言ってはないかもですが、市場経済は万能ではないということなのではないでしょうか。村上ファンドの人も捜査されたりするわけですが、あれも不思議でしたが、市場経済や資本主義でないというなら(;゚д゚)ゴクリ…ですかね。

考えすぎかもしれないですが、それほどまでにバッファは限られてるし、市場にまかしていてはいつになるかわからない。そもそも市場や株主と経営者だけを富ませることはよいことなのかと。いつか言わなければならないことを言っただけなのか。

 

米国のジャンク債市場で起こってること。詳細には、エネルギー企業、MLPとかでしょうが、根本は同じだと思います。アメリカでは減配は最後の手段で、まずはリストラ。次にCAPEXの削減。そこでキャッシュフローが賄えなければ減配と。将来的にキャッシュフローが確保されるなら、その期は配当を出し続けるわけで。株式市場からみればよくできた経営なのかもですが、ほんとうにそうでしょうか?企業と株主の対話が重要と言いながら、株主の奴隷になったりおびえたりしてるだけではと感じます。MLPの投資対象企業はキャッシュフローを上回る配当を出し続けていたけで、そこでDEBTとして資金提供してる銀行などからそのままいったらつぶれるから配当やめなさいといわれるところが続出して→減配→株暴落。こんな感じです。表面的には原油価格の下落と関連付けられてばかりのジャンク債市場ですが、根っこはもっと深い気がします。これも考えすぎかもしれませんが。

 

正直、株主還元100%の上場企業で働きたいと思いますか?僕は嫌ですね。夢がない。株主との対話、寄り添わないとダメなのは企業だけでしょうか?案外、株主・投資家がより世間に寄り添っていかないといけない時期が来てるのではないでしょうか。それが2者だけにまかせれれないのであれば、第3者が割入っていくことは僕は一種の試みとしては面白いと思います。市場経済や資本主義が絶対と信頼してた人は、混乱したり拠り所がなくなるかもしれませんが。パラダイムシフト。

 

今年2015年の、たぶん6月だったか7月だったか。パラダイムが大きく変わったかなと感じた瞬間がありました。

あたるかどうかはわからないですが、たまにあるんですが、2001年9月のテロの日とか、2007年8月のG7だったか緊急対策を発表したときとか、リーマンショクの日は感じませんでした、ちょうど出張で香港にいてGOLDが100ドルあげてるーって驚いたぐらい。あとは、2009年の2月だったかそこらへん。

そして今回2015年12月18日は、マーケットみてるときはそれほど感じなかったのですが、ミーティングをして、いろいろ考えてるときのこの記事をみてハッとなりました。大きなパラダイムシフトのサブ転換点の一つ目が今年の6月だか7月だったとしたら、今回はECB,FRB,BOJの3セットで一つの転換点第2段目になるような気がしてます。ミーティングで確認したGOODBYE-QEというだけでなくより大きな枠みの中での転換点のうち第2段目。あ、ちなみに1段目は時期的に中国なんでしょう。国家は万能でも無敵でもない、ということだったんですかね。

 

 

 

 

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12/18 17:00

12月の日銀決定会合を終えて、

”すいば”で、昨日までと今日からと何が変わって、変わっていくのか。

二人で立ち飲みしながらマクロ観のアップデートをしました。

あたる・外れるはともかく、後で見直せるように、備忘録。

 

ミーティングφ(..)メモメモ

【サマリー】
過去3年と直近の大きなテーマは
FRB.ECB,BOJの三極同時量的緩和・通貨安競争と新興国回避(新興国を回避できたのは先進国にシフトできたから)
FRB利上げでECBとBOJにバトンタッチされるというこれまでの延長線上のシナリオを描いていた欧米投資家が多かったが→

これまでのテーマは終わったことが確認された。

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通貨安競争は終わったと
量的緩和の限界と副作用のリスクを3中央銀行が意識している(ECB,FRB,BOJ)
財政出動量的緩和に上限を設ける→財政出動の限界?
主役とリスクの担い手は、政府から→民間部門
緩和水準とベクトルから過剰に緩和期待をしていた状態から水準は維持するものの緩和ベクトルはよりなだらかになることを織り込みに行くマクロ勢の動きが本日12/18の値動きだったか

BOJのメッセージ→ 市場参加者と政府に 日銀はやることはやった且つやっているといいたい。これまでも言ってきた。態度で示した。

市場参加者→注目は日銀・為替から→政府政策や民間投資へ (本来あるべきすがたへ)
政府→得票集め政策をやめ、成長戦略重視とその加速を。財政の枠も時間も猶予はないと。

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マーケットへのインプリケーション
【ミクロ】
為替ドリブンの企業(特に大型に多い)はちと厳しい
日銀買い入れの長期化→長期金利低下→銀行・保険も厳しいか
中小型買い大型売りの流れが一段と強まるか
言うても緩和じょうたいなので、成長余地のある中小型のバリエーションが沸騰するのかどうか

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【マクロ】
FRBからECBとBOJに緩和の担い手・バトンタッチ予定していた欧米投資家が

新興国懸念・回避と先進国主導の流れも終わる

同じリスクをとるならば、新興国増額という動きもありうる
中国?カントリーリスクは大きいがアップサイドの可能性が再評価されるか
目先は人民元のペッグ維持は困難か。

先進国の株式市場は、過去3年よりボラティリティは高めに推移する


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【ストラテジー】
小型買い大型売りロングショートベータのコントロールは引き続き難しくなる。

欧米投資家は株式の米国ウェイトを落とし、欧州と日本へ移す予定だったらしいがそれを削る?
→中国とオルタナティブか?

長期の国債市場からも締め出される銀行・保険→不動産、REIT、成長分野への投資へ
J-REITは買い?不動産市場も買い?

 

 

CME日経225先物 12/18 CMEクローズまでの5分足

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CME日本円先物 12/18 CMEクローズまでの5分足(※呼び値はスポットのドル円の逆数)

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