農業経営者のつぶやき

小さいなりにも経営者として出発するわけだけど、設備や労働力を必要とする事業は難しい。とりあえず初めて、だめだったらきっぱりやめれるようなフットワークの軽い事業とは訳が違う。

投資について

設備に投資するにしても、それがどれだけ売上に貢献するのかリスクが伴う。

今現在では競争力のある結果がだせる設備能力であったとしても、5年後はどうか。また、設備更新やメンテナンスを考えた場合妥当なのかなど。

右肩あがりの成長や成功を目指すとしても、同じテンションで投資の決断はできない。成長を目標としながら持続可能な経営をしていかないといけないと思う。

労働力について

経営者としては正直、必要最低限の人材と人件費で一定の効果をだしたいと思うんだけど、そうすると、繁忙期閑散期などがあると柔軟に人員を増減する必要がでてくる。雇われる側からすると不安定な状況だ。できれば安定した雇用環境にしたいと思うんだけど、そうすると生産性がどうしてもさがってしまう。悩ましいのである。農業においては、人件費は年間でみると固定費だけど、月次でみると変動費みたいな感じだ。

 

社会保障

話し変わるけど、社会保障費の負担が将来の世界の足かせなのは確実だろう。それは、過去において、右肩あがりの結果を前提として作られた社会システムの悪い結果がいまでてるだけなのではないだろうか。

 

個々人が目標を高くのはよいことだし、イノベーションを生み出すために努力するのはとても重要なこと。

一方で、経営者や政策立案者は、持続可能な仕組みづくりを常に意識して、意思決定しなければならないのではないだろうか。少なくとも、自分はその方向を目指していきたいと思う。

 

有能な経営者とは、無能な経営者とはどういうものか。

松下幸之助。好きなわけでもないし、正直あまりどういった人かも知らないけど、この言葉は知ってる。

 

「通行人が水を盗み飲んでも、とがめだてはない。生産量が豊富で無尽蔵に等しく、価格があまりに安いからだ。ここに産業人の使命がある。すべての物資を水のように無尽蔵たらしめよう」

 

より良いものをより安くでもより高くでもなく、適正な価格で提供していきたいな。

 

 

 

 

 

企業の社会的責任 - Wikipedia